高卒でプロ入りした選手はプロとしての基礎を固めるために、下地・基礎作りに数年を費やすのが通例です。しかしながら稀にプロ入り時点からプロ顔負けの実力を発揮し、チームに大きく貢献する選手も存在します。その中でも野手で高卒1年目にしてレギュラーを奪取し、新人王まで獲得した選手を紹介します。(※2019年終了時点)
これまで高卒1年目野手として新人王を獲得した選手は6人。
初めて高卒1年目野手にして新人王に輝いたのは、「怪童」と呼ばれた中西太。
中西は2年目には更に成績を上げ、本塁打王・打点王の二冠に輝き、トリプルスリーまで達成しています。
中西太(西鉄ライオンズ)
獲得年:1952年
プロ実働年数:18年
シーズン成績:111試合、108安打、打率.281、12本塁打、65打点、16盗塁
通算成績:1388試合、1262安打、打率.307、244本塁打、785打点、142盗塁
獲得タイトル:首位打者 2回、本塁打王 5回、打点王 3回
表彰:新人王、MVP 1回、ベストナイン 7回、日本シリーズ優秀選手賞 1回、オールスターMVP 2回、野球殿堂競技者表彰
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豊田泰光は、高卒1年目野手初の20本塁打越えとなる27本の本塁打を記録しました。
豊田泰光(西鉄ライオンズ)
獲得年:1953年
プロ実働年数:17年
シーズン成績:115試合、113安打、打率.281、27本塁打、59打点、25盗塁
通算成績:1814試合、1699安打、打率.277、263本塁打、888打点、215盗塁
獲得タイトル:首位打者 1回
表彰:新人王、ベストナイン 6回、日本シリーズMVP 1回、日本シリーズ優秀選手賞 1回、野球殿堂特別表彰
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「元祖安打製造機」とされている榎本喜八は打率三割に迫る活躍を見せ、のちに日本プロ野球唯一の3000本安打を達成した張本勲も高卒1年目からその実力を遺憾なく発揮しました。
榎本喜八(毎日オリオンズ)
獲得年:1955年
プロ実働年数:18年
シーズン成績:139試合、146安打、打率.298、16本塁打、67打点、12盗塁
通算成績:2222試合、2314安打、打率.298、246本塁打、979打点、153盗塁
獲得タイトル:首位打者 2回、最高出塁率 2回、最多安打 4回
表彰:新人王、ベストナイン 9回、オールスターMVP 1回
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張本勲(東映フライヤーズ)
獲得年:1959年
プロ実働年数:23年
シーズン成績:125試合、115安打、打率.275、13本塁打、57打点、10盗塁
通算成績:2752試合、3085安打、打率.319、504本塁打、1676打点、319盗塁
獲得タイトル:首位打者 7回、最高出塁率 9回、最多安打 3回
表彰:新人王、MVP 1回、ベストナイン 16回、月間MVP 1回、オールスターMVP 3回、野球殿堂競技者表彰
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張本から27年現れなかった高卒新人野手による新人王でしたが、甲子園の大スターとして一大旋風を巻き起こした清原和博が前評判以上の活躍を見せ、高卒新人野手として初の打率三割に加え、新人本塁打タイ記録となる31本の本塁打を放ち、文句なしで新人王を獲得しました。
清原和博(西武ライオンズ)
獲得年:1986年
プロ実働年数:22年
シーズン成績:126試合、123安打、打率.304、31本塁打、78打点、6盗塁
通算成績:2338試合、2122安打、打率.272、525本塁打、1530打点、59盗塁
獲得タイトル:最高出塁率 2回
表彰:新人王、ベストナイン 3回、ゴールデングラブ賞 5回、月間MVP 5回、オールスターMVP 7回、日本シリーズ優秀選手賞 3回、日本シリーズ敢闘賞 2回
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そして現在最後の高卒新人野手の新人王となっているのが、「ミスタードラゴンズ」の立浪和義。打撃の記録としては目立った成績ではありませんでしたが、打線のつなぎ役として22盗塁や21犠打を記録しました。また、守備面においても一年を通じてショートのレギュラーを守り切り、ゴールデングラブ賞を獲得するなど1年目からチームになくてはならない存在として活躍しました。
立浪和義(中日ドラゴンズ)
獲得年:1988年
プロ実働年数:22年
シーズン成績:110試合、75安打、打率.223、4本塁打、18打点、22盗塁
通算成績:2586試合、2480安打、打率.285、171本塁打、1037打点、135盗塁
獲得タイトル:なし
表彰:新人王、ベストナイン 2回、ゴールデングラブ賞 5回、月間MVP 3回
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立浪以来、約30年もの間誕生していない高卒新人野手の新人王。
次に現れる次世代のスーパースターは誰なのか。
これからの新人野手の活躍に要注目です。
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